矢作川

川名が語るふるさとの歴史

◆庄内川庄内川 しょうないがわ

2016.05.30

川名の由来
 『愛知郡誌』に上流の美濃国内(岐阜県)を土岐川と呼び、尾張国内(愛知県)では庄内川に統一されるまでは、村ごとに、玉野川・勝川・枇杷島川・番場川・一色川・味鋺川・小田井川などと呼ばれ、地域によって異称があった。
 庄内川という名称は、流域に山田荘という荘園があったことに由来するという。出典『地名辞書』

川の概要
 美濃三河高原(岐阜県恵那郡山岡町にある夕立山)に源を発し、木曽川・矢作川の2大水系の間を南西流して伊勢湾に注ぐ。一級河川。流長96km・流域面積1,010㎢。年間総流出量は8億2,236万㎥(昭和13~59年の枇杷島地点における平均)。

流域の地形
 ほぼ長方形をした流域の上流部は岐阜県域で、佐々良木川・小里川(平成16年3月に小里川ダム竣工)・妻木川などの支流を集めながら、多くの狭窄部と瑞浪・土岐・多治見などの小盆地を貫流する。
 多治見の南西で愛知・岐阜県境の丘陵地に峡谷をうがち、濃尾平野に出る。
 新川洗堰で新川を分派し、猿投山に発する矢田川を合わせたのち、名古屋市の北・西部を迂回して伊勢湾に入る。

名古屋城
 左岸に名古屋城を取り囲むように流れているため、城を水害から守るために何回も普請を行っているが、宝暦7(1757)年・安永8(1779)年・嘉永3(1850)年・明治元(1868)年・同29(1896)年などに大被害を受けている。

舟運
 舟運は、本支流ともに下流部においてのみ利用されていた(庄内川流域史)。
 古くは荘園の米の積出しに利用され、中世後期には庄内川を溯航して清洲まで舟が行き来していた。

利水
 利水は農業用水が主。

庄内川の汚染等
 流域の地質が風化しやすいのに加え、上流域の土岐川沿岸は多治見、土岐、瑞浪などの窯業地帯で陶磁器原料の採掘・洗浄、中流部以下の工場廃液、さらに名古屋市の都市下水などの流入で、下流部の汚濁は甚だしく、わが国有数の白濁河川といわれた。
 また、下流の洪水も頻繁で、五条川との間には天明年間(1781~1789)新川が開削された。
 昭和46年の水質汚濁防止法の施行以来、工場・事業所への規制強化などの諸施策により、近年は清流化が進み、河口周辺(藤前干潟)は国内最大級のシギ・チドリ類飛来地。平成14(2002)年ラムサール条約の登録湿地に指定された。

全国の庄内川
 愛知県(一級庄内川水系)・岡山県(一級旭川水系)・福岡県(一級遠賀川水系)・宮崎県(一級大淀川水系)に存在する。『角川日本地名大辞典』

庄内川・定光寺

庄内川・鹿乗町 (2)-1