矢作川

川名が語るふるさとの歴史

その他川の恵みと荒み

2015.06.10

 川には、恵みと荒みの両面があります。


 川の恵みには、魚をはじめ川に棲むあらゆる水棲生物や、護岸の植物や昆虫、野鳥、そして人間が生きていくための生活用水・農業用水・工業用水などあらゆる生き物の命の水を与えてくれます。そして、私たちの感性を豊かにしてくれるのが川の恵みなのでしょう。


 川の荒みは、渇水と洪水です。干ばつで川に水が無くなったら、魚も人間も大変です。また大雨と洪水は、山里に土砂災害を起こし、土砂が川に流れて橋を流し、川水が溢れて家屋や田畑に大きな災害を起こします。


 神話『スサノオ命の八岐大蛇退治』は、川の荒を語る神話なのです。8つの支流が合流する川が毎年氾濫し、村人が困っていた。スサノオの命は、8つの酒樽=8支川にそれぞれ放水路を引き湾処(あるいは調整池)で調整し、洪水を治めました。平安時代に行われた治水事業を題材にしたのでしょうか。

 猿投地区にも「うわばみ・おろち退治」の民話が伝わります。オロチを退治して殿様から褒美に家紋を頂いたそうです。猿投山の麓に鈴ケ池をつくり、オロチ(洪水)を治めた治水事業の大切さを語る民話です。