川名の由来

川名の由来

<上半田川町>

川名の由来
 縄は蛇のように見えるので、蛇這のように地すべりを起こす洞を縄洞と表現した川名と推察される。

川の概要
 上半田川町地内の独立した山402.8mの南斜面を源流域とする谷川。


<上半田川町>

川名の由来
 川が流れる、旧)上半田村字「竈ケ洞」の名を冠した川名。県境を挟んだ岐阜県笠原町には土砂崩壊を起こした原因者(窯元)負担で治山事業を行った記録がある。

川の概要
 岐阜県笠原町との分水嶺を源頭に上半田川町地内を南流し、蛇ケ洞川に合流する谷川。

竈ケ洞(かまがほら)地名の由来
 カマ・ガホラのカマは魚の頭部と胴体の境を言い、田畑のカマは田畑の境を指すことから、美濃国との「境」から流れる洞のある所を表現した地名と推察。現在は砂防等の事業名では、寵ケ洞と呼んでいる。

②龍ケ洞川(上半田)  (2)


<上半田川町・下半田川町>

川名の由来
 昔は、山崩れは大蛇が暴れて起すと言われていた。地滑りをジャバミ・山抜をジャヌケなどというように、「ジャガホラ」も山崩れの多い洞を表現した川名と推察。

川の概要
 岐阜県境の上半田川町を源流に、上下半田川町地内を西流し、竈ケ洞川・縄洞川・大石本川・若宮洞川・七曲川・日向川・北日向川・沓掛川など8支流を集め、庄内川に注ぐ準用河川。

半田川地名由来
 蛇ケ洞は地崩れの多い洞をいう。

地名伝
 退治した大蛇の血が花柄のように流れ花川と呼ばれるようになり、それが転訛して半田川になったと伝承されている。

参考
 当地域は陶磁器の産地で、陶土の採取により山地崩壊が激しく、笠原町でも江戸時代に幕府の笠松代官所の裁定で、原因者負担(窯元組合が資金を拠出)で治山事業を行った歴史がある。

①オオサンショウが生息する蛇ケ洞川下半田川町


<山口町>

川名の由来
 川が流れる山口町地内に祀られる「山口八幡社」の名を冠した川名。

川の概要
 菱野団地南斜面を愛知環状鉄道沿いに山口町地内を南流し、山口八幡社の山裾を流下して矢田川に注ぐ小川。

④八幡川(山口町)


<萩殿町>

川名の由来
 川が流れる、旧)瀬戸村字「東茨」の名を冠した川名。

川の概要
 萩殿町地内の山林を源流に155号線沿いに地内を北西に流れ、西茨川と合流して瀬戸大橋辺りで瀬戸川に注ぐ渓流。

茨地名の由来
 イバラには植物の茨・唐風の建築物・端女郎・射払う・茨差などの意味が隠されているが、当地は植物の茨の原野であった所を表現した地名と推察。

参考
いばら【茨・荊・棘】:①とげのある低木類の総称。カラタチ、バラなど、多くやぶのように茂るものについていう。②苦難、苦痛などのたとえにいう。「いばらの道」③建築の唐破風などで、弧線が集まって生じた角点。④「端女郎」の異称。茨に刺(美しい茨の花には痛い刺がある意から)表面が美しいものには、かえって恐ろしいものが隠れていることのたとえ。⑤茨の道、困難な状況、苦難に満ちた人生などにたとえていう。⑥茨を逆茂木にしたよう(とげのある木で逆茂木を作って敵や獣の侵入を防いだところから辛いこと。転じて、辛くて舌にしみることのたとえ。古く酒の味にいうことが多い。

いはらう(射払う):矢を射て敵を追い払う。

いばらさし(茨差):鷹狩りに用いる狩杖の先端の二またに分かれている部分。